アトピー性皮膚炎について

アトピー性皮膚炎のイメージ写真

アトピー性皮膚炎、これは発症時期が生まれて間もない頃から成人まで幅広く、乾燥肌との鑑別が難しい場合があります。
かゆみの強い湿疹が発生するのが特徴で、良くなったり悪くなったりを繰り返し、それが長期間続く場合も少なくありません。

同疾患は、乳児期(1歳未満)では頭や顔を中心に発赤と湿り気のある湿疹がみられ、これが胸背部や腹部、手足にまで現れるようになります。そして1歳を過ぎる頃には、頸部の周辺や膝・ひじの内側などに症状がみられ、湿疹がある状態が長くなっていくとの部分は黒くなっていくほか、幹部はカサカサと乾燥した状態になっていきます。
かゆみに耐えられずに患部に爪を立てるなどして掻き壊すとさらに症状が悪化して、とびひを発症させてしまうこともあります。

発症の原因は完全に特定されたわけではありませんが、患者様ご自身の皮膚バリア機能が弱い、両親や親族にアレルギー体質の方がいらっしゃるなどの場合に発症する可能性が高くなると言われています。つまりアレルギー素因と遺伝的要素が関係していると考えられています。

成人もアトピー性皮膚炎を発症する

またアトピー性皮膚炎は、これまでは成長するにつれて治ると言われてきましたが、最近の傾向として皮膚症状などが成人になっても続いている、あるいは成人になってから発症したという患者様もよく見受けられます。
この場合、顔や胸、背中、ひじなど、主に湿疹の症状が上半身でみられることが多く、発症のきっかけはハウスダストがアレルゲンとなって起きるケースが大半と言われています。

治療に関して

主に薬物療法が中心で抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服をしていくほか、強い皮膚症状があれば、ステロイド外用薬を使用していくこともあります。
当院ではこのほかバリア機能を高めるスキンケアの指導なども行います。