漢方治療について
当クリニックでは、漢方薬を使用した治療も行っています。
漢方とは6世紀に中国から日本へ伝わり、その後は独自に国内で発展を遂げてきました。
江戸時代には一部の西洋医学よりも漢方医学のほうが一般的でした。明治以降は西洋医学が主流となりましたが、昭和の時代に入ってから漢方は再び見直されるようになり、現在に至っています。
漢方治療は人が本来持つとされる「自然治癒力」を高め、いかにして体の状態を整えていくか考えながら進めていきます。
それゆえ西洋医学のように原因となる病気を特定してから治療方法が決まるというわけではありません。
漢方は、患者様の体質や病気の状態から最適な生薬を選択していくのです。
このため同じ病気の方が同様の漢方薬を服用してもほとんど効果が現れないことも少なくありません。
このように漢方薬は、その方に合う飲み方で処方する仕様となっているのです。
また漢方には、すぐに症状を抑える標治の処方と、根本的体質改善を目指す根治の処方があります。
その時々に応じてこれらを組み合わせ、症状がでにくい体の環境の構築、ひいては根本的治癒をめざします。
漢方での根治の治療を考えると、皮膚ばかりではなく、全身の状態をよく観察することとなり、また、全身に作用する漢方薬を選ぶことになります。
例えば、漢方でいう消化器系や大腸、肺へ作用する方剤を処方することもあります。
また、皮膚の症状の目的で処方したものが、他の症状を軽減することもあります。
"漢方によって、内側からなおる"と言われることがありますが、これは、こういった意味合いです。
漢方の成分
漢方薬は、植物、動物、鉱物の中から薬効があるとされる複数の生薬を組み合わせたものです。
その有効成分をできる限り抽出し、濃縮・乾燥させたものを粉末や錠剤などにして患者様に提供されます。
このように多くの有効成分が含まれていることから、様々な症状や病気への効果が期待できます。
西洋薬との併用
漢方薬の特徴のひとつに西洋薬と相反しないという利点があります。
このため、これまでの治療を続けつつ、漢方薬も使用するということもできます。
患者様の中には、この利点をしっかり理解され、現在の治療に補完させる形で併用する方も多く見受けられます。
保険診療適用の漢方のみ使用
当クリニックで処方する漢方薬は保険適用限定としています。
また、現時点で漢方薬の多くは保険適用されています。
診察の際は、漢方特有の脈診、舌診、腹診などの診察方法を取り入れるなどして診断していきます。
当クリニックで漢方治療をご希望の方はお気軽にご相談ください。
